フェアウェル・パーティー
トランクに記憶を詰め込んで
拾いきれずに散らかしたままで
いなくなったりしないでね
出かけますと教えてくれるひと
ドレスを選んだら靴を磨いて
繰り返しあのひとの音を聴いて
全身に栄養を準備するから
そしてはなむけの場所に行こう
ねえ、笑ってくれるよね?
拾いきれずに散らかしたままで
いなくなったりしないでね
出かけますと教えてくれるひと
ドレスを選んだら靴を磨いて
繰り返しあのひとの音を聴いて
全身に栄養を準備するから
そしてはなむけの場所に行こう
ねえ、笑ってくれるよね?
ゆく河の流れの先で
いつかの景色に見とれ過ぎてたら
うたかたを揺らし消えてしまった
偶然通りかかった器用な伝令神が
小さな板を差し出して問いかける
あなたの落し物はこれですか
金を厚くしたり銀を薄くしてみても
慣れない繊細さと豪快さに戸惑って
あのひとが指を痛めたりしないかな
心地良さを結んで爪弾いて欲しいよ
涙の雫みたいにやや丸みを帯びて
ツヤを増す滑らかで絶妙な手触り
ありふれた素材かもしれないけど
容易くお目にかかれない音の欠片
あなたの探し物はあれですか
この場で創り出せたとしても模造品
流れは絶えもせずに新しくなるから
どこかの景色でまた見とれるだろう
手のひらで再開する夢を追い続ける
うたかたを揺らし消えてしまった
偶然通りかかった器用な伝令神が
小さな板を差し出して問いかける
あなたの落し物はこれですか
金を厚くしたり銀を薄くしてみても
慣れない繊細さと豪快さに戸惑って
あのひとが指を痛めたりしないかな
心地良さを結んで爪弾いて欲しいよ
涙の雫みたいにやや丸みを帯びて
ツヤを増す滑らかで絶妙な手触り
ありふれた素材かもしれないけど
容易くお目にかかれない音の欠片
あなたの探し物はあれですか
この場で創り出せたとしても模造品
流れは絶えもせずに新しくなるから
どこかの景色でまた見とれるだろう
手のひらで再開する夢を追い続ける
挨拶の方法
最終公演の案内が世界を駆け抜けた
シルバーヘアの紳士淑女の世代から
テディベアを抱く少年少女の世代へ
語り継がれてきた触れられるお伽話
もう観られないのなら参りましょう
もう観られないのなら参られません
喜びも悲しみも模範解答でしかない
正解が存在しないからこそ悩ましい
どこでカーテンコールを見届けよう
睫毛を雨が過ぎるのは避けられない
繰り返し求め仰ぎ見ていた北極星は
変わりなく道を照らしてくれるから
シルバーヘアの紳士淑女の世代から
テディベアを抱く少年少女の世代へ
語り継がれてきた触れられるお伽話
もう観られないのなら参りましょう
もう観られないのなら参られません
喜びも悲しみも模範解答でしかない
正解が存在しないからこそ悩ましい
どこでカーテンコールを見届けよう
睫毛を雨が過ぎるのは避けられない
繰り返し求め仰ぎ見ていた北極星は
変わりなく道を照らしてくれるから
臨時ニュース
レース越しに朝を部屋に招こう
この時刻はまだ頬を冷やすけど
あなたが暮らす世界を眺めれば
背筋が伸びて深呼吸したくなる
服選びをする手が止まるのは
微妙な降水確率のせいでなく
青天に生まれた雷鳴のリアル
目を疑うけど心で理解するよ
否定は忌避だけど肯定は憧憬
感謝が終わるのはナンセンス
春が去れば鍵を差し込むんだね
信じたくないくらい寂しいけど
あなたは出逢うより昔の春から
世界の扉を開け続けている詩人
この時刻はまだ頬を冷やすけど
あなたが暮らす世界を眺めれば
背筋が伸びて深呼吸したくなる
服選びをする手が止まるのは
微妙な降水確率のせいでなく
青天に生まれた雷鳴のリアル
目を疑うけど心で理解するよ
否定は忌避だけど肯定は憧憬
感謝が終わるのはナンセンス
春が去れば鍵を差し込むんだね
信じたくないくらい寂しいけど
あなたは出逢うより昔の春から
世界の扉を開け続けている詩人